楳図かずお著「漂流教室」

[まとめ買い] 漂流教室〔文庫版〕(小学館文庫)




世界異変系の金字塔、顔の表情だけでもいまだにネタにになる名作、漂流教室。
凄い前に読んだのですが、端々を忘れいていたため、再読しました。

ってことで感想なんですが・・・
なんていうか、スタートから最後まで、気の抜くところの殆どない、パニック漫画です。
ただその中で主人公の小学生たちが自分で考えたり、希望を持ったり挫折したり、成長記のような側面もあります。

今となっては世界異変物はジャンルとして確立していますが、この作品が発表された1972年では
SF小説以外は目新しかったかもしれません(当時を知らないので憶測ですが)。

日本沈没が1973年(但し着手は64年から)。
戦国自衛隊が1975年(元は74年)。

こう見ると、このあたりの時代はこの手の作品の宝庫の時代っぽいです。

以下、ネタバレ注意。



作品は突如砂漠のような異世界に飛ばされた大和小学校の面々が主人公。
特に最初は単なるやんちゃだった高松翔がだんだんと成長していく様と、異世界でのシビアな生活、子供たちのパニックなどが描かれています。
適用できない大人はやがて死んでいき、何とか適用していく子供たちだけとなる。

そして異世界が、変わり果てた地球の未来の姿ということがだんだんわかってくる。
そこに裏切りや公害問題、モンスターや未来の知的生物との戦いなどが加わっていきます。

部分部分はトンデモ設定みたいなところもあるのですが、そういうのを気にする暇もないままガンガンと話が進んでいきます
内容の濃さ、スピード感がとにかくすごい。

一応ホラー漫画に分類されているものの、冒険ものであり、SF、パニックモノであり、様々な要素が入っている作品です。
最後の展開は予想していなかったのですが、パニックモノにありがちな全員死亡みたいなほん投げじゃなかったのが良かったです。
納得感や読後感がとてもあるエンディングでした。