漫画メモとか

漫画の感想を書いてみたり。 割と何でも読むので、感想希望なものがあったら教えてください。読めたら読みます。

2017年09月

桂正和、鳥山明共著「カツラアキラ」

桂正和、鳥山明共著「カツラアキラ」


カツラアキラ (桂正和×鳥山明 共作短編集) (ジャンプコミックス)










前にジャコを読んだ地続きで。
こちらは鳥山明がネーム、桂正和が作画の合作漫画。2本ありますが、両方とも銀河パトロールというテーマの上に成り立っています。

そしてあとがきの対談も結構見ものです。

ひとつは女の子が主人公のトラブル解決もの。鳥山明のネームらしい展開を桂正和らしく構成して、絵柄をコミカルかつアクションが目立つタッチにした感じ。

あとがきの対談にある通り、ネームは地味に終わらせようとしてるのを、桂正和が見せ場は見せ場、と曲げてるのがいい方に作用してます。特に最後の仕掛けは上手いなあ、と思いました。サンドランドの鳥山明なら多分薄く入れたと思います。

もうひとつはページ的にメインの方、パトロール隊員を主人公にした捕物帖。青年紙なので小ネタも含めて割りとやりたい放題です。
そして鳥山明特有の退いたコマ割りをふんだんに使い、しかも桂正和の細かいけど見やすい描き込み。

多分並の作家なら2冊にしてエピソードが増えちゃうところを、情報量と展開は減らさずに描ききってます。あとがきに1ページ10コマとかあったけど、読んでて気にならない上手さ。

鳥山明のネームに反対のところは反対するも、らしさはなるべく表現する、という職人気質を見ました。

蜈蚣Melibe著「この世界には有機人形がいる」

蜈蚣Melibe著「この世界には有機人形がいる」

この世界には有機人形がいる




あー、えー、最初に注意事項。

この作品はエロ、グロなどショッキングな描写をかなり含みます。耐性の無いひとが絵柄で判断して読むと大変なことになると思います。
または違う扉を開けることになると思います。
まあ、とりあえず表紙も結構ショッキングなので、表紙でダメって人は、たぶんダメです。

注意事項終了。

テーマは全般を通して有機的に作られた人形。ロボットとかとは違い、人権はないものの生物として生きて意思を持っているモノにたいする世界観と接し方について。

作品は割りとセンセーショナルなんですが、SF として考えるとかなり考え抜かれてるところが多いです。

最初はセクシャルな相手というソフトな部分から始まりますが、楽器にしたり、達磨にしたりは当たり前。
途中から駕籠真太郎を思い出しました。

エロとグロと、ちゃんと考察されたSF 。
とくに幾つかは漫画たから画像としてきついだけで、短編小説でみても成立するなあ、という力を持つ作品群です。

耐性によるので万人にはオススメしづらいのですが。

鳥山明著「銀河パトロール ジャコ」

鳥山明著「銀河パトロール ジャコ」

銀河パトロール ジャコ 特装版 (ジャンプコミックス)




説明不要、ドラゴンボールの作者が久しぶりにジャンプで短期連載した作品の単行本です。
読んだのは特装版なので、通常版とは内容が異なるかもしれません。

ストーリーは宇宙人のパトロール隊員ジャコと、地球人少女タイツのドタバタコメディなんですが、一冊に綺麗に纏まってるうえ、コメディなのにバトルシーンも描かれてます。このへんはネコマジンと同じ流れでもあるのですが、これくらいの間合いが本来の鳥山明な感じもします。何描いても面白いんですが。
実は雑誌で読んでいた時は、スピード感とかどうもピンと来ていなかった部分もあるんですが、単行本で読んでみたらすごくしっくりきました。この差は一体なんだろう。

ちなみに単行本最後にはバーダックのおまけ漫画もあり、ドラゴンボールファンも必見。


以下ネタバレ注意


この世界、ドラゴンボールと地続きなことが最後にわかります。考えてみれば結構ヒント出てたのですが、鳥山ワールドって見てて油断してました。

戦闘シーンや魅せるコマ、魅力的なキャラクターが目立つのですが、そういえば話の構成も上手かった。

因みにジャコといえばこのポーズ、というのを全キャラクターやってる紹介おまけページもいい感じです。

伊織著「暁の暴君」

伊織著「暁の暴君」

暁の暴君(1) (少年サンデーコミックス)




暴君はタイラントと読みます。サンデーで連載してた柔道漫画。サンデーの新人大量発掘時期の連載開始だったと記憶してます。

センセーショナルな暴君系主人公と、柔道界に蔓延る巨悪、そしてラスボスという王道と変化球の混在型。

柔道シーンは迫力もあり、脇を固めるキャラクターも結構立ってるのですが、最初に感情移入できなかった主人公に最後まで入れなかったイメージ。

背景を余り語らなかった事からも、主人公とライバルの対比がメインであり、主人公の成長譚ではないということでしょう。

アウトロー以外で変則主人公を使うことの難しさが出てる感じです。

ただ、赤帯大ベテランの扱いと努力の人ハヤトなやストーリー構成はとてもいい感じでした。
 
逆にこれがラスボスでないのが、俺ツエーキャラと、それを倒すもっとツエー主人公って形になり、才能に終始する感じに見えたのかも。主人公は努力して強くなってるけど、それが読者には来てないわけでして。

敵を増やせば良いわけではないので、こう言うキャラクターの活躍を読者としては今後も期待してしまいます。

向清太朗著「ただのオタクで売れてない芸人で借金300万円あったボクが、年収800万円になった件について。」

向清太朗著「ただのオタクで売れてない芸人で借金300万円あったボクが、年収800万円になった件について。」

ただのオタクで売れてない芸人で借金300万円あったボクが、年収800万円になった件について。




タイトルは長くて煽り気味ですが、ストレートに天津向の半生本です。

エロ詩吟で一発屋っぽくブレイクした天津木村の相方、といえばお笑いに詳しくなくても、あー、って思い出す感じ。
アニメやら漫画、ラノベの方でも活躍してるのは知らなかった。

正直ネタもちゃんと見たことがなく、ガリガリガリクソンに似てる人、って印象だったのですが、調べたらライザップでスリムというかマッチョになってて。

年収といい、体型といい、誰やねん、ってなるわけでして。

えー、本の内容は、天津木村のブレイクに嫉妬、考え方を変えて自分の好きなオタク系の営業、最後に木村とのいい話、という感じで普通って言えば普通なんですが、文章が上手いからかすっと読めます。

成功体験にあやかろうという人が読んでも足しになりにくいかもしれませんが、読み物として半生本として、いい感じに仕上がってます。

うまく行きすぎてて、逆に心配になりますけど。
それにしても、アキバ系イベントとかのMC ができるって、普通に凄い。