漫画メモとか

漫画の感想を書いてみたり。 割と何でも読むので、感想希望なものがあったら教えてください。読めたら読みます。

2017年10月

映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」

映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?公式ビジュアルガイド




基本は漫画の感想のサイトですが、小説もハウツー本もやるので映画の感想もありかなーと。

ということで、話題になったのは少し前ですが、打ち上げ花火のあれです。
アニメ映画であり、シャフトです。新房監督です。
そしてよく考えたら、ほとんど自分は見たことがない監督です。マドマギくらい。そしてあれは脚本が強烈。

本作の話に戻りまして。
このタイトル、実はかなり昔のテレビドラマが元で、「世にも奇妙な物語」のあと番組だった「if もしも」という話が二面ある特殊なもの。岩井俊二監督の出世作だったりします。こちらでは主人公たちは小学生で、本作では中学生です。

以下ネタバレ注意


水泳で勝ったほうがヒロインのなずなとお祭りデートする、ということで主人公の典道はなずなに見とれて負けてしまう(この賭けはなずなが後から言い出す)。勝った祐介はどうも乗り気ではなく、典道になずなを譲るようなそぶりさえみせる。

怪我を理由に祐介はなずなの待つ実家の病院に典道を向かわせて、そしていろいろあって初めてのループ。原作の二分岐をループものに変えています。
ループした先では典道が勝ちいろいろあってまたループ。このあたりで典道はループのルールに気がつくと共に、世界が少しずつおかしくなってることにも気付きだす。

なずなを救いたい一心でループを重ね、二人の時間が作れてエンディング。
最後は視聴者に委ねる形になっていました。

以下、細かいネタバレと考察


はい、こっからは考察も入ります。詳細説明も省くため、見た人ようです。
ループのキーアイテムである玉は、なずなの死んだ父親の側にあるシーンが描かれ、なずなは海で拾って家出を決意。
連れていかれるなずなへ、父親からのメッセージなんだと思います。

大元の世界から、ループを重ねるごとに変わっていくのですが、元と二度目で大きく変わってるところが、祐介のなずなに対する考え方。元は結構明確に典道に譲っていて、二度目はなずなのことを「典道が勘違いしてたように」好きになっています。

キーアイテムを発動させるのも典道なので、典道がこうしたい、と考える以上の意識下の改変もあるようです。
なずなが典道のことを好き、というのも典道の改変では? とも思うも、父親のなずなへの幸せになってほしい、という想いがベースだと思うのと、過去の写真やなずなのシャフ度から、ここは最初から典道が勝つことを期待してた方に考えましょう。

次に松田聖子のミュージカルシーン。
これは最近流行りの突発演出に見えますが、その前の水商売発言と並べて考えると、どうも父親がそっちを後押ししてるように思えてなりません。
十四歳。
世間も知らず、漠然とした未来。せめて夢のような世界を見せてあげたい、と。

そしてかなり改変されていく世界。玉の限界なのかもしれません。
酔ってるとはいえ、適当な場所で拾った玉を打ち上げる花火職人も改変のあれでしょう。

クライマックスの欠片は、なずなの可能性と未来の可能性。分岐したかもしれない、if の世界。

最後のシーンは視聴者に解釈を任せてるものの、
・なずながそもそも呼ばれない
・一瞬映るペンペン草(なずな)※これは春の花
・典道が呼ばれたが居ない

から、いくつかの可能性を暗示していると思います。
なずなが咲いている=「夏休み明けではない」or「実はまだ改変が続いている」という可能性があるのですが、「なずなを幸せにしたい」という改変が少しだけ残っていて、欠片で見えた東京観光してる未来に向けて、典道が東京に行った、という考えにしておきました。まあ幸せなエンディングの方が良いですし。


1回しか見ていないので、細かいネタに気が付いてない可能性がありますが、とりあえず一度見の考察として書いておきました。
・・・普段の漫画の感想と比べてかなり長くなりましたが、時間があったので色々書きました。

安藤俊介著「○×まんがでスッキリわかる もう怒らない本」

安藤俊介著「○×まんがでスッキリわかる もう怒らない本」

○×まんがでスッキリわかる もう怒らない本
安藤 俊介
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-09-14



ちょうど腹が立つことがあり、本屋で見かけたため読破。
腹が立つというより、地味に嫌な、イライラ系のことだったので、本にあるケースが当てはまり。
問題から一旦距離を置く、イライラの原因を分析する、みたいなのがちょうどカチッときました。

この本自体は、ハウツー本によくある、ケース、解決という構成ではありません。
ケースに対し、ダメな反応、良い反応という2例をだして違いをアピールする形。

違いが強調されるからこその理解のしやすさになってます。
その代わり、漫画パートに出てくるキャラは一応キャラ立ちしてるものの、フレーバーくらいの温度になってます。

自分が腹が立ったとき、見返す余裕は無いと思いますが、この本でも、少し前にネットでも紹介もされてた6秒待ってから、というのを思い出すだけでもいいかもしれません。


○×まんがでスッキリわかる もう怒らない本
安藤 俊介
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-09-14


石川雅之著「週刊石川雅之」

石川雅之著「週刊石川雅之」

週刊石川雅之 (イブニングコミックス)




もやしもんで有名な石川雅之氏の初期作品集。
調べたらもやしもんの2年前に描かれています。

もやしもんもマニアックネタながら、不思議な化学反応、というか発酵でヒットしましたが、こちらはネタの方向性としては片鱗は出ていません。

ただ、キャラの描き方や独特な表情の使い方はこの辺りからもうあります。

ネタとしては週刊を名乗るためのオムニバス形式であり、全話単独です。構成から思い付いたのか、作品にしてみると読後感だけの逃げ切りみたいなものもありますが、これだけは言えます。

一週目の作品を予備知識無しで読んでください。

読者の読み取り導線とかを上手いことコントロールしてます。
これぞ、THE短編。
手放しで最高です。

他の話もこのレベルを期待してしまったので、物足りない感があるのだと思います。

あと、この作者の荒い感じのジーンズみたいな女性が結構好きです。



桜坂洋原作、小畑健作画「All You Need Is Kill」

桜坂洋原作、小畑健作画「All You Need Is Kill」

検索用文字:オールユーニードイズキル


[まとめ買い] All You Need Is Kill(ジャンプコミックスDIGITAL)







ライトノベル原作、ハリウッド映画にもなってる切れ味の素晴らしい作品。

の、漫画版です。

ライトノベルの方は読んでないのですが、漫画を前に読み、ハリウッド映画も見て、そしてまた漫画を読みました。

という感想なので、一部ネタバレを含みます。

原作に忠実な漫画と、かなりシナリオに手を入れたハリウッド映画。
どちらも素晴らしいので、まだ見てない人はネタバレ注意。



謎の生物、ギタイからの攻撃に晒されている人類。世界各地も攻め落とされ、防衛戦を張ってギリギリ抵抗している状態。対抗するためのパワードスーツを唯一作れる日本の防衛戦が舞台となります。
新兵のケイジは初戦ですぐに死ぬも、死んだ瞬間に前日に戻される。
ここは所謂ループものなのですが、この物語の肝は、ループをSF として理由付けをしており、そしてもう一人いることです。
ギタイ戦闘で唯一勝ち続けている、リタ。もう一人の主人公です。パワードスーツ生産拠点を守るために投入された、リタと最強部隊。

最強兵士のリタが少女であり、バトルアクスで戦える理由がパワードスーツによるものであるという点。
新兵のケイジが経験を積むことだけで筋力トレーニングなしにベテラン以上の強さになっていくのもこれが基軸です。

リタ、ループ、戦線という仕組みをパワードスーツという仕掛けで上手く纏めています。

漫画では2冊で完結。1巻目はケイジ視点、2巻目はリタ視点と謎部分の説明、そして最後のバトル。

漫画、及び原作では最後は悲しい落としどころになっていますが、小畑健の画力により抜けるような読後感になっています。全編を通して小畑健の絵が強い説得力になっているのと、リタがかわいいです。

ハリウッドのほうはかなり話が違います。
パワードスーツの仕掛けと主人公のケイジという名前は継承していますが、ケイジは新兵ではなく、前線に出る予定がなかった報道官。トムクルーズです。
へなちょこ報道官が死を重ねるごとに強くなっていく、という形で新兵からベテランの仕掛けを表現しています。
そしてリタの秘密にも手を入れて、これがもとになってエンディングが変わってます。
こちらはトムクルーズの説得力ありきですが、ハリウッドらしい通快さと爽快感があります。
シナリオは変えてるものの、原作に敬意をもちつつ、仕組みを継承してるのが素晴らしい。

正直、どちらも最高に良かったです。


オール・ユー・ニード・イズ・キル [Blu-ray]
トム・クルーズ
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2015-06-03



ポンプラボ編「にっぽんスズメ散歩」

ポンプラボ編「にっぽんスズメ散歩」

にっぽんスズメ散歩



そのものズバリ、スズメの写真集です。
スズメかわいいです。

複数のカメラマンがスズメを被写体にしてるのですが、とにかくスズメ愛が素晴らしい。

普通、この手の写真集は普段違うものを撮ってる人がスズメを撮ったらー、となると思いますが、この本は違います。
スズメ写真を撮り続けてる人のスズメファンブック状態。

ちなみにスズメの子供のクチバシが黄色いのは初めて知りました。