大谷アキラ著「機動戦士ガンダム FAR EAST JAPAN」


機動戦士ガンダム FAR EAST JAPAN 上 (少年サンデーコミックススペシャル)




いわゆるガンダム案件です。時代的には1年戦争中、オデッサ作戦の前あたりに相当します。

メインキャラではなく、周辺の一般兵士の戦いを舞台にした漫画であり、上下巻できれいにまとまっています。

漫画は「ツール!」などで活躍していた大谷アキラ。絵がちょっと独特です。


タイトルにもある通り、舞台は大体日本になっています。

宇宙→日本に墜落という部分と、日本での戦いの2種に分かれています。

主人公はジオン側。ベテランパイロット+天才初戦指揮官というテンプレートですが、細かい戦闘でも結構見どころのあるつくりになっています。


また、ガンダム物では気になる点のモビルスーツの描き込みに関しては、結構重厚感ある描き込みになっています。

登場するメインがザクⅡとジムなので、モビルスーツ戦に関しては、こういうのが読みたかったんだよ、ってなります。



以下、ネタバレ注意



作中には強キャラとして連邦軍の部隊が出てくるのですが、どう見ても雰囲気がジオン軍。

このころの連邦軍が軍の統制が出来ていないということを考えても、ちょっと残念な感じです。


個人のキャラの強さの問題=ジオン軍

群としての統制の問題=連邦軍


という感じからすると、ちょっと連邦側であのキャラクターはどうなのか、ということも思いますが、

キャラクターの背景、モビルスーツの戦闘、局所戦の理由などを2冊で終わらせるわけだから、そこはまあいいのかも。


勢いよく読めて、全くダレずに最後まで行ける作品です。