石原まこちん著「THE魔王さま」
脱力勇者と、脱力魔王の、脱力系漫画・・・なんですが、魔王と勇者が出会うことは最後までありません。しかも戦いあってもいないので、お互いに生まれ持った運命に対し、クダを巻くだけの話です。
発端は勇者がやる気を全く出さず、そのまま17年。勇者が冒険にでて、その後王子と結婚する予定の王女も結婚適齢期ギリギリ。魔王側の中ボスも寿命で死亡。
魔王は魔王で、先代の散財経営の建て直しに、とにかくケチで、ラストダンジョンはすぐ終わる。会議は魔界のファミレスで、という感じ。
お互い戦わないので話は進まず、そこそこモンスターがやってきて、村人でもそこそこ戦えるという展開。
結婚適齢期が終わりそうな王女だけが話を進めたい。
と、ここまで書くと面白そうなんですが、勇者のダメっぷりが群を抜いていて、とにかく見てて辛い。そして切ない。
話が進まないのはいいのですが、途中からの展開はなんでこの話にした？ としかいえません。
不条理系といえばそうなのかもしれませんが、どうも読んでて辛い漫画でした。
勇者が冒険に出なかったら、というワンアイデアから先が出てこなかったのか、編集に止められたのか。
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