漫画メモとか

漫画の感想を書いてみたり。 割と何でも読むので、感想希望なものがあったら教えてください。読めたら読みます。

資料物

石川雅之著「もやしもん」

石川雅之著「もやしもん」



菌たちの、菌たちによる、菌たちのための漫画。
かと思ったら違った。群像劇のようで、キャラクター成長のようで、樹ゼミを中心とした人間模様を描いている。なもんで、主人公の直保も置いていかれがちだけど、ちゃんと長い伏線を回収・・・してるんだろうか。よく考えたら結構勢いの先に辻褄があるような気もするけど、これが漫画力でまとめられてる感じ。

面白いのは登場人物の女性がだいたい癖が強くて魅力的。
(農大に入ってる時点で癖が強い人多いよね、っていう可能性をまとめたのかもしれないけど)

話は直保が1年で入ってきて、そこから2年になる、という1年間で13冊。
その間の人間模様の決着のつけ方が素晴らしい。
そして菌やお酒の情報をこれでもかと突っ込んできて、それらがストーリーに地味に挟まってないのに成立するという不思議空間。
モテてそうでモテてなくて、やっぱりモテてる直保と、なんだかんだ人間味のある先輩たち(もちろん失敗もあるけど、ちゃんと反省する)が人間っぽくていい感じ。
菌から見たらホモサピなんてまだまだひよっこだもんね。
最終話の樹先生の、子供のような表現も研究者冥利を表現していて最高。






原作:竹本真、作画:猪乙くろ「前略 雲の上より」



原作:竹本真、作画:猪乙くろ「前略 雲の上より」

空港の愛、そして飛行機の愛(この順番は重要)を表した作品。とにかく空港に対する愛が凄まじい。ジャンル分けとしても何にしていいかわからないからこうなったけど、なんだろうこの作品。
惜しくも7巻で終了してしまったが、あちこちの空港にいったような知識がつく・・・はず。



以下、ネタバレ注意

ネタバレといっても、正直あんまり紹介することがない。
課長という、空港愛に満ちたとんでもない人と、その部下(一説によると空力が高い)の話。途中混線して部下自体も右往左往したものの、それはもう少しあとでもよかったんじゃないかな、と思う。

ストーリーは結構奇抜ながら、作画が綺麗で登場人物の女性が可愛い。が、おっさんがメインという所業。
キャラも立っているけど、なんにしても課長がすごすぎて読者も置き去り。
その辺は逆に割り切って進んでいたので、あちこちの空港に行った身からすると「おおー」となる。
そういう愛を感じながらの作品となるため、読み手の心構えがないと置いていかれる。

最終巻はちょっと駆け足だったのが残念。本来ならまだネタがあったと思うから、この愛を続けて欲しかった。

前略 雲の上より(7) (イブニングKC)
猪乙くろ
講談社
2020-02-21



マキヒロチ著「夫の遺言」

マキヒロチ著「夫の遺言」

夫の遺言 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)




年の差カップルで急死した旦那。遺言は結婚前に書いたもの。前妻とその子供、愛人とその子供が出てきてー、といった話です。

ステージ、ステージで法律的解説があるのでエンターテイメントの漫画なのか、法律読本なのか最後までわかりませんでしたが、多分その間を狙って居たのでしょう。


以下、多少のネタバレを含みます。


センセーショナルなオープニングの割に温いと言うか、上手く行き過ぎなエンディング。存在しない夫の意図を遺言から読みといたような締め方に若干違和感はあるものの、読んでる最中はどう落とすのかわからなかったので、ある意味最後まで楽しめました。

まあとりあえず、人間いつ死ぬかわからない。死んだあとのためにも結婚したり再婚したら、遺言とか保険受け取りとか変えとこうよ、という。

あと、遺言があったとして、現妻に配分が全く無かったとしても、四分の一を受けとる権利があるのは知らなかった。
そりゃ後妻業存在するわけです。

とりあえずドロドロ展開にならなかっただけでも読んでて楽でした。



ARuFa著「超暇つぶし図鑑」

ARuFa著「超暇つぶし図鑑」

超 暇つぶし図鑑



ネットで主に活躍してる、ARuFa氏の作品集というべき本作。

下敷きバリア、超能力者っぽい写真など、いくつか見たことがあります。

作品集っぽい感じになっているので、一作品あたりのページ数が少なく、サイトのときの流やテンポ、スピード感がありません。

知ってる作品はそういう部分まで覚えてますが、初見のものだとしても、あー、うん、って読み流すくらいの感じになっちゃってます。

逆に言うと、サイトの内容が濃すぎる。そしてあの内容がタダで見れているという、状況が凄いのかもしれません。

そういう意味での、この超暇潰し図鑑というタイトルだとすると、サイトへ誘導するための窓口本なのか、とも思うんですが、それにしても超能力とかガッツリページ組んでほしかった。

後半にある水着は本らしい特性が上手く出てて良かったです。


ちなみにサイトを見ている人には全部既出ネタなのか、というと、20ページの新規コラムがあります。そしてこのコラムが面白い。

なんかこう、新しいことというか、とんでもないことを思いつく能力が凄いんだろうなーと思いますが、目隠しバーがあるとはいえ、身を削って挑戦し続けるARuFa氏に敬礼です。


超 暇つぶし図鑑
ARuFa
宝島社
2017-05-10

水野大樹 (監修)「三国志武器事典」

水野大樹 (監修)「三国志武器事典」

英雄たちの装備、武器、戦略 三国志武器事典 (じっぴコンパクト新書)










このブログは漫画メインではあるのですが、漫画以外も取り扱います。そしてこれはジャンル的には漫画ではありません。
タイトルの通り、武器や防具に関する本です。

三国志の英雄たちが一騎討ちなどをするときに一緒に活躍する武器。
これにフォーカスを当てた本です。武器だけじゃなくて盾や攻城兵器、船などの説明もあります。

関羽の青竜偃月刀、張飛の蛇矛、そして呂布の方天画戟。このあたりはとくに有名ですが、そういう武器の解説をしています。
ちなみに夢の無い話ですが、三国志の時代にはその武器は存在しておらず、後から(三国志演義から)の創作である、というのも結構あります。
私自身も結構知らなくて、この武器この時代になかったんだ、的な発見が多かったです。

こういう部分までちゃんと説明してくれているのがありがたい本です。
他には連弩、木牛流馬といった諸葛孔明好きには馴染みのあるものから、ゲームとかでしか見たことのない船の種類(楼船とか艨衝とか)まで紹介してあります。

こういう知識系の本はぼーっと眺めているのも楽しいのですが、小説やゲーム創作とかにもいいヒントになります。

アマゾンの詳細ページに取り上げている武器、防具、船などの一覧が全部出ているので、
そちらを見ていると、取り上げているものすべてがわかります。

ちょいちょい他では見ないコラムとかもあるので、読み物としても大変面白いです。
「三国時代の河の渡り方」とか、他のこの手の本ではあまり取り上げないものとかあります。