グオ・ジェンヨン監督「三国志~趙雲伝~」第十一集:汜水関(しすいかん)の攻防

三国志~趙雲伝~ コンパクトDVD-BOX1<スペシャルプライス版>
ケニー・リン
ポニーキャニオン
2019-06-19





内容はみなさんご存知かと思いますので詳細は省きますが、三国志を知ってる人間から見たこのドラマ、みたいな見方をします。

第一話はこちらからどうぞ。
グオ・ジェンヨン監督「三国志~趙雲伝~」第一集:倚天剣と青釭剣 

以下、一応ネタバレ注意。






はい、ネタバレ注意エリア。

汜水関にて華雄が斬られたので、温侯(呂布)が出陣することに。これを見送る小日向文世似の王允。貂蝉ダメ押し策か。だいぶ今風の美人画をプレゼントしとる。ということで汜水関に呂布出陣。

この報を聞きながら呂布の強さについて言及する李全(オリキャラ、趙雲の師匠)。白起の例を取ってる。このドラマ、実は過去の名将をちょいちょいドラマ中に登場させていて、前回は楽毅だったし、割と古代軍記物が好きな人向けにもちゃんとサービスしてる感じ。長平の戦いまで言及してるし。この例を持って李全から正しき戦い方を説いてもらう趙雲。

そう、このドラマは三国志なんですが、趙雲が主人公なので、趙雲の成長記でもあるわけです。なんで横では反董卓連合の話をやりつつ、ちゃんと趙雲にフォーカスしてる。

そして場面は汜水関。このドラマで今までで一番の軍勢表現。ちゃんと騎馬兵も結構居る。けどやっぱり撮影の関係で攻城戦ではなく、平地で戦っとる。呂布さん地の利を捨ててはる(まあ呂布が騎馬隊なのでそういう演出)。あと差物は結構あるけど、1,000人VS1,000人くらいの戦いに見える。この辺はCG使ってないで本当にリアルに人数集めた模様。逆に頑張ってる。

呂布の単騎駆けで蹴散らされる反董卓連合の騎馬隊。北海の武慶(ネームドだけどオリキャラっぽい)が呂布に挑み、瞬殺。続いて連合の諸侯(公孫瓚と誰か)が一斉に呂布に挑む。軍隊で戦ってくださいよ袁紹さん。全員蹴散らされ、公孫瓚ピンチの状態に助けに入る張飛。そこに援軍に入る関羽、そして劉備。演義見せ場の一つ、呂布VS劉備三兄弟。

ここは馬も含めて大いに戦いを演出してくれ、呂布の異様な強さ、それを三人なら押し返せるという演出が中々生きてました。というか馬も足で武器を蹴り返す演出があったけど、あれよく撮影できたな。ということで、ここはガッツリ三国志してる。

ところ変わって、公孫宝月(公孫瓚の娘のオリキャラ)。こっちはこっちで夏侯軽衣と同じようなトラブルメーカー姫だった。そういやこの人久々に出てきた。やっと絡んできそう。

趙雲のいる定山では山賊の話が再燃してきてる。そういや山賊さん達生きてたんだっけ。どうでもいいけど、山賊さん達の悪そうな演技、楽しそうだな。ということでさっくり攫われる李飛燕(李全の娘、オリキャラ)。これを鉄面侠に扮した柳慎が助けに行くんだけど、つまみ枝豆似の山賊に秒で看破される。

ところで鉄面がなくて急いでいたから、子供のつけていた猿の面で登場してるんだけど、このお面、プラスチックで出来てるように見える(光沢的に)。どういう技術の面なのか。

今までずっと3枚目を演じていた柳慎が李飛燕のために徒手空拳で複数の山賊と対峙。が主人公回避能力がないので流石に他勢に負けます。色々頑張ったんだけど山賊達の方がギリ一枚上手。

これを見ていると趙雲は超人的な設定にせざるを得ないので、這い上がり成長面やコメディ面を柳慎が趙雲の代わりに担ってる構図になっている。今回はそんな回。

ちょいちょい挟まる三国志とは関係ない山賊の戦いで、次の第十二集に続きます。
グオ・ジェンヨン監督「三国志~趙雲伝~」第十二集:山賊の宿 : 漫画メモとか、映画メモとか